午前四時の桃 2021/09/29

・労働が8時に終わり、9時から翌日午前3時まで寝落ちしていた

・起きると猛烈にミルクティーが飲みたい衝動に駆られコンビニに行き、飲みながら帰った

・コンビニの駐車場にまあまあ真面目な感じの中学生〜高一くらいの少年が二人、車の間に隠れるようにして話していた。シーンが行われているんだろうなと思った。

・帰ってくると、腐りかけ疑惑の果物たちをどうにかする、洗い物、生ゴミの片付けなどのタスクが私を待っていた。洗い物を済ませ、まずは柔らかくなったキウイからむき始めた。母が倒れる直前に買ってきた、脳から血を出しながら寄ったスーパーでの買い物だ。柔らかいがまだ腐っていないキウイをむいていたら突然涙が出てきてうまくむけなかった。弟の弁当を彩るために買ってきたのだろうかと想像し、あぁ、母が最後に買ってきてくれた食べ物が全てなくなってしまうと嘆いた。他の家族に頼んでいたはずのタスクが何も終わっていないキッチンの中心で。

・三つあったキウイの一つは少し傷んでいた。見た目にはあまり変化のないが柔らかすぎる部分を、腐っているかの確認のために少し舐めると、がしんさんの味がした。母が倒れなければいつまで知らなかったのだろうとおもった。キウイは悪くなると苦い漢方の味がすることを。

・桃も上の部分が痛んでいたので剥いた。

母が倒れる一週間くらい前に届いた私の買った箱の桃。仕事でフラフラしている私を母はいつも心配して何度も桃をむいてくれたなと思い出すとまた涙が出てしまって、震える手で剥く羽目になった。腐り始めるずっと前に何度も食べた桃よりも柔らかくて、キウイの時よりさらに悲しくなってしまった。母が私を元気付けるために剥いてくれた桃だから今自分を元気づけるために食べようと思って四時だったが食べた。箱で買ったモモの最後の一つだった。「種の周りまで桃は食べられる」みたいな話を母としたな、と思いながら悪くなる寸前の、1番甘い桃を食べた。実は少し悪くなっているところも食べた。そのせいか5時半くらいから胃がギュッとする。

あと2時間で起きなければ、明日も仕事だから。