2021/05/20

周りの人間の話

何度サイコロをふっても1しか出ないNちゃん

彼女はさっぱりした雰囲気の子綺麗な女で、私の周囲にいるのにオタク的気質を持ち合わせていない珍しい人間だ。いわゆるパンピーで、人当たりがよく、物事を客観的に評価する目を持っているし、趣味もEXILEが推しな、普通の女だ。死の男運の持ち主であり、婚の概念により地獄に落ちかけていることを除けば。

初めて妻帯者と関係したのはまだ学生の時だったそうだ。インターン先で世話になった上司に手を出され、なあなあで関係を続けていたところ人伝に既婚者であったことを知ったそうだ。罪悪感を感じた彼女は距離を置こうと思うもののインターン先の上司という間柄だったためなかなか無碍にできず、インターン終了とともにやっと関係を終わらせたそうだ。

その経験から、次に交際相手として選んだ人は家庭の有無を確認してから関係を持ったそうだ。しかし、交際期間がまだ短い間からなぜかすごく結婚を意識した行動をとられて不自由になってしまったそうだ。たとえば、Nちゃんの友人に会わせることを強要したり、彼の両親に紹介されたりとまるで婚約後かのような行動で外堀を急激に埋められたそうだ。危機感を感じて長期間にわたる説得の上なんとか破局に至ることができたそうだが、そのままストーカーとなってしまい、1人で駅から帰れない日々がしばらく続いたそうだ。そんな中また気の合う男性が現れる。今の会社の上司にあたる人物で、かなり親身に接してくれたこともあり、年齢は10個程度離れているものの関係を持ったそうだ。彼女は押しに弱いらしい。公私共に仲良く過ごしていたものの、彼もまた既婚者であったことが判明する。今度の場合は彼が単身赴任で一人暮らしをしており、ほぼ妻の影がなかったため発見が遅れたそうだ。しかし、今までの2人とは違い、Nちゃん自身がその上司にかなり惚れ込んでしまい、「私は彼を結婚をしたいくらいに好きだ、もし彼に妻がいなかったなら」と仮定法過去の直訳のような言葉を漏らしていた。しかし彼女はこんな状況にあっても根幹が正常なのだ。「ただ出会った時期が遅かっただけなのに何でこんな辛い思いをしないといけないんだろうと思うのは非常に悪影響だと、判断した」と、未練を断ち切り関係に終止符を打ったそうだ。

死体の彼女を慰めてくれたのはラガーマン風の同期だった。

己の理性に耳を貸し、感情を退けた代償にできた心の傷に寄り添ってくれた彼にもまた妻がいたそうだ。なぜいつも関係を持った後にそれを知ることになるのか、重い業を背負った人間もいるのだと知った。

正気を保ったまま狂い続ける彼女は、いつも後悔した表情で悲しげに語る。

 

私はきっともし結婚しても幸せになれない。因果応報っていうじゃん?次はきっと私が不倫される番が来るよ、こんなことばっかりしてるからきっと私は地獄に落ちちゃうだろうなあ

 

何度引いても毎回ハズレのくじを見ながら何を思うのだろう。

でも正直、第三者から見たらギリギリクソ面白いです、食べ物は腐りかけが一番うまいし人の話は笑えなくなるギリギリなラインが一番面白いので

Nちゃんも面白がってるからコンテンツとして提供してくれるありがとう

 

私の今日

ドリンクバーで紅茶に白湯を出そうとしたらエイムがガバって上のエスプレッソを押してしまい、飲みたくないコーヒーをのんだ

こんな人間も来週卒検を受けます助けてください